所得税の基礎控除引き上げ論議が政治的に混迷しており、先行き不透明感が高い。制度改正により「103万円の壁」をなくすとともに、勤労者の手取り収入を増やすのが目的とされている。しかし、減税による手取り増加は1回限りの「水準効果」なので、減税額を増やし続けていかない限り、翌年度以降は所得へのプラス効果が剝落する。手取り所得を増やすことを目的とした定額減税や給付金の場合、翌年度には所得の「反動減」要因にな ...
トランプ2.0では安全保障を理由とした技術移転規制の拡大も想定され、日米共同研究の障害となりうる。これを防ぐには日本との共同研究が米国の利益にもなることを、官民が手を携えて米政府に説明し、実証していく必要がある。
2025年1月に米国で第2次トランプ政権が発足する。「タリフマン(関税男)」を自称するトランプ氏はすでに、中国からのほぼ全ての輸入品に10%の追加関税を課し、カナダとメキシコからの輸入にも25%の関税を課すと表明している。これは自由貿易協定である米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の停止を意味する。